改名を成功させる鍵 ~胸を張って生きるために~

LGBTQ+

こんにちは。
今回は性別を理由とする改名について書いていきます。
実際に改名の経験者である私、Sayakaがどんなことを考え、準備してきたのかをまとめます。
改名手続きを始める前段階、一例として参考にしていただければ幸いです。

はじめに考えること

改名を考えるときに特に重要なことは次の3つです。

①改名が本当に必要か慎重に考える。
②過去を振り返る。
③未来を想像する。

改名が本当に必要か慎重に考える

改名を望むとき、それが一過性の場合には不安や焦りに駆られて冷静な判断が難しくなっていることもあります。
本当に自分にとって必要なのかを慎重に考えるとともに、改名を一度すると戻すことはできないという覚悟も必要になります。

改名への希望が長期に渡って続いていることを確認することが重要です。

過去を振り返る

過去を振り返るのはつらい作業ですが、現戸籍名が原因でどんな苦難があったのか(あるのか)を明らかにしておくと後々役に立ってきます。(書類作成時など)

文章にできなくても、箇条書きで良いと思います。絵でも良いと思います。

改名の希望に繋がったできごとを思い当たるだけあげていきます。
自分の思いを整理していきましょう。

未来を想像する

次は未来の想像です。
改名が正式に認められた場合にどんなことが起こるのかを考えてみます。

周りの反応はどうか。
自分自身の気持ちはどうか。
前向きに生きられるのか。

周りの反応について、カミングアウトは強制ではありませんが、カミングアウトを全くしない生き方は難しいような気もします。そのあたりの折り合いをどうするかも考えておきたいところです。

そして、『「前向きに生きられる」というイメージが持てるのかどうか』が人生を左右する大切なポイントになると思います。
ここは丁寧に練っていきます。

名前を考える

改名の意志が固まったら具体的に希望する名前を決めます。
先述の「未来を想像する」にも関連するところです。
「改名」なので名前を考えるのは当然ですが、由来も同時に考えます。

名前に対し、どんな想いを込めたのか。
名前に対し、どんな人物像(なりたい自分)を思い浮かべるのか。

画数を重視するのもありでしょう。
家族や友人から理解を得られているなら、一緒に考えてもらうのも良いと思います。

名の変更許可申立書や追加書類(裁判所に提出する書類)に由来を記入できると改名の必要性に説得力が出てきます。

名の使用実績を集める

希望する名前を決めたら通名として日常生活でその名前を使っていきます。

性別を理由とする改名には1〜2年ほどの使用実績が必要となるので早めに集めはじめます。
実績は原本とコピーを用意してファイルで保管すると提出のときに楽になります。
(提出はコピーの方で大丈夫です)

宛名入りの領収書

買い物をしたときの領収書を必ず受け取り、保管しておきます。
【宛名入り】の領収書にしてもらい、忘れずに【通名】で受け取ります。

郵便物

郵便物があるときは宛先を【通名】で送ってもらうようににします。
これも保管です。

年賀状

年賀状のやり取りが可能な友人がいれば【通名】で送ってもらいます。
また、こちらからも年賀状を【通名】で送りましょう。
これは通名が周囲に浸透していることを示す大切な記録になります。
改名をしても「周囲への影響が少ないこと」の根拠です。
領収書よりも優先度は高いと思います。

メール

会員登録が必要なものは法に触れないものであれば【通名】の使用も可能な場合があります。

会員名入りのメールを「受け取る」設定にするのをおすすめします。

【通名】が記載されたメールも保管しておくと使用実績として認められます。
化粧品メーカーなどは新規購入時に会員登録を求めているところがあるので、メールを受け取るようにすれば定期的に使用実績を集めることができます。

新聞投稿

新聞の読者投稿欄に原稿を送ってみるのもひとつの手です。

テーマは何でも大丈夫です。
書けそうなテーマが見つかればさっそく書いてみましょう。

私、Sayakaは新聞投稿記事が複数回採用されて、【通名】の使用実績にすることができました。

新聞は不特定多数の方の目にとまるため、抵抗のある方もいるかもしれません。
向き不向きがあるので余裕があればというところにはなります。

採用されればそれだけ広く【通名】を日常使いしていることを示す材料になります。

性別を理由とする改名の根拠を示す

トランスジェンダーの場合は比較的早く改名が認められる傾向にあるようですが、根拠があるとより丁寧に説得力を持たせることができます。
具体的には以下の2つです。

・性同一性障害(性別違和、不合)の診断書
・ホルモン注射を医療機関で打っていることの証明(領収書)

性同一性障害(性別違和、不合)の診断書

2013年には名称が「性別違和」、2019年には「性別不合」となりました。
既に病気という概念ではないので『診断書』のカタチにこだわるのはそもそも違う感じがしますが、改名に関しては判断材料のひとつとなっています。

ホルモン注射の領収書

長らくホルモン注射を受けていることがわかればそれだけの期間、あるいはもっと早くから性別で悩み続けてきたことが示せます。
とても大切な情報なので捨てずに残しておきます。
前向きに生きるための一歩を既に歩み始めていることの証明であり、改名の必要性を訴えかける根拠になります。

通名の使用実績を集めるときに大切なこと

長文になりましたが、大きく2つについてみてきました。

・通名の使用実績の集め方
・改名の必要性を示す資料

しかし、大切なことは通名の部分だけではありません。
「いつ使用したのか」(はじまりや期間)がわかることが必要なので日付が記載されていないものは実績としては意味をなしません。
【通名】と【日付】が一緒に記載されている資料を用意することがポイントになります。

最後に

今回は改名の準備について書いてきました。
気持ちの整理と通名の使用実績集めが上手くできると、この後に作成する「名の変更許可申立書」が書きやすくなったり裁判所への補足説明がスムーズにできるようになったりします。

改名はこれからの人生をより豊かに、自分らしくしていくためのひとつの手段です。
ここまで読んでくださった方は大きな転換期を迎えているのかもしれません。

私も生き方を模索している最中です。

前向きに生きられる道をじっくりと考えて「これが自分だ」と思える方法を見つけていきましょう。

追記:名の変更許可申立書に関する記事を新たに作成しました。



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